院内での感染管理認定看護師の役割

感染管理認定看護師は、日本看護協会で認定する資格の一つです。この資格を取得するには、同協会が指定する教育機関で半年ほど学んだ後、審査に合格しなければなりません。さらに合格後も5年毎に書面による更新手続きが行われ、その審査に通過するには日頃から学会や研修会に参加するなどして自己研鑽に努める必要があります。感染管理認定看護師の仕事は、医療機関で働くスタッフや患者の間で感染症を防ぐことです。

具体的には、院内感染予防のための状況把握、組織的で戦略的な管理システムやプログラムの構築、他のスタッフへの指導、研修などが挙げられます。万が一患者に感染の徴候が現れた場合は、病状を的確に判断して重症化を防いだり、回復のサポートしたりする役割も求められます。こうした医療関連感染サーベイランスの実践には、さまざまな院内部署のスタッフとの連携が欠かせません。

通常、感染管理認定看護師は感染対策チームの一員として活動しますが、その他にも事務職員や清掃員、医院出入りする外部業者とも接することになるで顔なじみが増えます。感染管理の研修会や学会を通じて他の医療機関の看護師と交流する機会もあり、そこで最新情報を得たり、お互いに刺激しあったりすることが可能です。なお、認定看護師になると勤務先の医療機関によっては、手当の支給や昇進などプラスに働くことがあります。院内外で人脈を広げたり、優遇措置を受けることでモチベーションアップになったりするのです。